公益財団法人日本書道教育学会

文部科学大臣賞

第74回 文部科学省認定 社会通信教育修了者表彰

書道の社会通信教育講座として、昭和34年に日本で初めて文科省の認定を受け63年。今年も優秀な成績を修められた4名の方が文部科学大臣賞を受賞されました。残念ながら授賞式は中止となってしまいましたが、ここに受賞者の喜びのこえを紹介します。

受賞者の声

栄えある文部科学大臣賞を受賞された方々の、喜びの声を御紹介いたします。
受賞者一人ひとり、受賞までのさまざまな思いを込めて語られています。現在受講中の皆様にも励ましとなり、また目標となることと思います。

第74回 受賞者 よろこびの声

        
書道基礎科講座 修了  熊谷 康子書道専攻科講座 修了  山田 富江
ペン習字基礎講座 修了 中塔 直子ペン習字教育講座 修了 森谷 真弓

書道基礎科講座 修了 熊谷 康子

書道基礎科講座 熊谷 康子

「私には無理かもしれない」通信講座の教材が届いた時、そう思った。テキストには「この教科書は、ちょっと見たところでは教材がやさしそうですが」などと記されているが、とんでもない。これほど盛り沢山な内容を1年ほどでこなせるのだろうか? 小・中学校の習字の時間に楷書しか学んだことのない私が、書き順すら解らない記号のような草書など書けるのか?

さっそく図書館で書道の本を借り、字典や高校の教科書などを買い込み、勉強を始めた。何とか筆にも慣れて、1回目の課題を提出したのは七ヶ月後だった。その後、順調に課題を提出し、講座を修了できたのは、先生方の丁寧な添削のおかげだと思う。かなの美しいお手本に魅了され、今後も続けて学びたいと、意欲も湧いてきた。

奥深い「書道の森」を探求するきっかけとなったこの講座に出会えたことを、とても感謝している。

書道専攻科講座 修了 山田 富江

書道専攻科講座 修了 山田 富江

小学校一年の時、親に連れられて、近所の書道塾に行きました。文字を書くのが楽しく、それ以来、仕事に行く傍ら、書道塾に通い、練習してきました。

仕事もあと数年で退職を迎え、定年後は、書道を教えたいと思うようになりました。もっと書道を学びたいと思いましたが、コロナ禍で書道塾に通うことができません。そんな折、日本書道教育学会の通信教育に書道専攻科があることを知りました。

今まで漢字を主に練習してきて、仮名はあまり書いたことがなかったのですが、提出課題に取り組むことで、書道の奥深さに触れることができたと思います。課題の丁寧な指導に感謝しています。多くの課題があり、充実した学びの時間を得ることができたと感じています。

これからも、書道を学び続けていこうと思います。

ペン習字基礎講座 修了 中塔 直子

ペン習字基礎講座 修了 中塔 直子

世の中の動きが変わった時、書は、ひとりでもできると思い、文字をみつめ直していくことにしました。

師は、お手本。添削を受け、注意点を消化し、次へと進める。回数を重ねると、お手本が見えるようになり、何度も書いた。違う。又、違う。窮屈だった字が、やがて、線の間隔や向きの調整で蘇りました。

書いた文字を自ら評価し、又練習に取り組む。折れてしまいそうになる。その時、仲間と一緒に学びたいと思いました。多くの方の書きぶりにふれ、それを大事に育てて、自分を成長させたい。

これからも、学び続けて、手書き文字の面白さを伝えられるよう、精進します。そして紙面の中で、自由に飛びたいです。ありがとうございました。

ペン習字教育講座 修了 森谷 真弓

ペン習字教育講座 修了 森谷 真弓

万年筆の書き心地に魅了され、初めてペン習字という分野を知りました。全くの初心者である私はペン習字基礎講座からスタート。さらに奥深く学びたいと、ペン習字教育講座へと進みました。和歌や俳句を美しく書けるようになりたい! と思っていたのです。。

講座の内容はとても高度で私には難しく、毎回の報告課題では、自信のなかった所は見事に直され、少しは上手く書けたかなと思っていた所にも丁寧な朱が入り、目からウロコの連続でした。講師の先生のビシッとしたアドバイスと励ましのお言葉のお陰で最終課題まで気を抜かずに頑張る事が出来ました。

「守破離」で言えば、まだ私は「守」の段階を歩いています。次の「破」には遠い道のりですが、「継続は力なり」の言葉通り、これからもコツコツと精進して参ります。お気に入りの万年筆を相棒に。