公益財団法人日本書道教育学会

第34回不二現代書展に當って

記念展実行委員長 石 橋 鯉 城

 今から丁度1年前、「第33回不二現代書展」を大阪市立美術館で開催する直前、日本国内でも新型コロナウイルス感染症が拡がりを見せ、同展を急遽中止せざるを得なかったことは未だ記憶に新しいところであります。

 この1年、皆さまより寄せられる意欲溢れる出品作に勇気づけられながら、記念すべき本会創立70周年第34回不二現代書展実施に向けて、出品者共々諸準備に当って参りました。その矢先、2度目の緊急事態宣言の発令を受け、皆様の健康を考慮した結果、大変遺憾乍ら大阪市立美術館での作品展示を中止するという判断に至りました。

 作品制作において例年とは異なる多くの困難があったことは想像に難くありません。そのような状況にあって作品を完成された皆様とこの展覧会を育成されてきた諸先生方の熱意に敬意を表すと同時に心よりお礼申し上げます。本来であれば会場に展示された作品から大いに刺激を受け、次回作への励みとしていただきたいところでは御座いますが、展示に代えて皆様よりご出品頂いた全作品を誌上にて紹介させていただきます。

 1945年第二次世界大戦終結の折、本会創立者石橋犀水は我が国の世界に誇る文字芸術たる書道もまた共に潰えんことを憂慮され、伝統の書道の継承を念じ、本会を創立されました。コロナ禍による受難の時を迎えている今こそ、創立者が掲げた「學・藝・道」の書道精神に立ちかえり、皆様と共に伝統書道の継承と発展に努めてまいりたいと念ずるものであります。

 最後になりましたが、コロナ禍の終息を切に願うと同時に、書道研鑽への更なるご精進を祈念申しあげます。

敬白

令和3年2月7日

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優秀作品紹介

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審査委員長

本年度審査員

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審査会員

無鑑査

一般公募 特別賞

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