事業報告

財団法人 日本書道教育学会 平成22年度事業報告

1.会議の開催
  1. 理事会3回、評議員会3回開催した。
2.本会ホームページの改訂、広報活動及び情報の提供
  1. 現在、本会の活動を周知徹底させるもっとも有効な手段としてホームページの改訂を行い、メニューなどの導線を見直してユーザビリティを向上させると同時に、デザインも一新、検索サイト等からの訪問者に対し目的ごとに書道をどのように学ぶかを的確に案内できるように改善した。
    また、不二誌に掲載されている優秀作品および展覧会特別賞作品などすべてを画像で紹介するなど、定期的な内容の更新と迅速な情報提供に努め、会員からの利便性も高めた。
  2. 本会ホームページ(インターネット)より、段級発表検索システム、部数変更システムなどを提供すると共に写経納経巻数検索システムの開発準備を進め、会員への利便性を追求するとともにインターネットによる検索エンジンでの順位向上を図った。
3.機関誌の発行
  1. 『不二一般版』『不二中高版』『不二小学上級版』『不二小学初級版』『ペんの力』5誌を毎月、『書学』を継続発行した。
  2. 『不二一般版』の更なる充実を図り、「日下部鳴鶴の碑書に学ぶ」「書蹟入門」などによって、会員への指導、教育を強化した。
  3. DTPコンピュータの導入により、編集作業の効率化および不二誌製作コストの徹底した削減を図った。
4.月例競書審査会の実施
  1. 毎月1回、日曜日に実施した。
  2. 昇格・昇段試験月には主任会議を開催し、審査方針や支部での指導のあり方等についての話し合いがもたれた。
5.昇格・昇段試験の実施
  1. 第1回平成22年6月、第2回9月、第3回12月、第4回平成23年3月に実施した。
6.会員登録の実施
  1. 公認段級位制の確立の一環として『不二一般版』『不二中高版』『ぺんの力』においてコンピュータによる段級管理を継続実施すると共に、『不二上級版』においても、平成22年7月競書出品時よりバーコード出品券を導入。
    段級管理の一層の厳格化・適正化を図ると共に、競書審査処理の効率化に大きく寄与することができた。
7.書学院の運営
  1. 神田・大阪・川奈・岩手・新潟・九州の全国6ヶ所に於いて継続開講した。

    I 期受講生1,197名
    II 期受講生1,151名
    III 期受講生967名
    合計3,315名
  2. 夏季講座・冬季講座の開講
    • 夏季講座を平成22年7月25日(日)より9月11日(土)の間、「小学一・二年生書道科授業の指導者養成講座」「廻腕法学習」等27講座を全国各書学院ごとに実施した。参加受講生は427名。
    • 冬季講座「昇段試験対策講座」を新設し、受講生の実力養成を図り、大変好評を博した。
  3. 書学院卒業式を平成23年4月16日(土)如水会館に於いて挙行した。
    • 平成22年度卒業生 201名
  4. 受講生管理システムを強化し、登録証による受講生管理の徹底を図った。
8.検定試験の実施
  1. 第50回全国書道検定試験 5月23日(日)実施

    師範合格者4名
    司教合格者21名
    助教合格者38名(春23名、秋15名)
    合格者総数63名
    その他書学院師範合格者150名
    日本書道芸術専門学校
    師範免許状授与者
    2名
    これまでの師範取得者累計15,302名
  2. 第30回全国ペン硬筆検定試験 5月23日(日)実施

    師範合格者1名
    司教合格者6名(自宅試験)
    助教合格者11名(自宅試験 春8名、秋3名)
    合格者総数18名
    その他書学院師範合格者22名
    これまでの師範取得者累計1,093名
9.会友試験の実施
  1. 第54回『不二一般版』会友試験を平成22年11月に実施した。

    『不二一般版』第54回会友試験
    総受験者数45名合格者10名
     合格者累計数722名
  2. 第43回『ぺんの力』会友試験を平成22年11月に実施した。

    『ぺんの力』第42回会友試験
    総受験者数16名合格者2名
     合格者累計数206名
10.二百萬巻写経実践推進と写経塔・筆塚供養祭の開催
  1. 実践会・講習会等を年2回各書学院で行った。
  2. 写経塔・筆塚供養祭の開催。
    供養祭を行い、平成22年10月3日(日)に東洋文化不二研修所において実施した。
  3. 公開講座・元旦写経を行った。
  4. 平成23年3月31日現在 納経巻数 1,374,295巻
11.石橋犀水遺業顕彰活動
  1. 犀水カレンダーを三多軒より編集、刊行した。
  2. 不二研修所に保管してある石橋犀水の作品を整理し、書道文化館(犀水記念室を含む)設立のための準備、調査を行った。
12.新和様・漢字造型書作家協会の活動
  1. 会報26号の発行。協会の各事業の報告と第22回色紙展作品集録。
  2. 第22回新和様・漢字造型書作家協会色紙展の開催
    平成22年9月3日(金)より5日(日)まで新和様・漢字造型書作家協会会員が日頃研究を行っている新和様書と漢字造型書への研究成果の発表を目的とし、神田書学院に於いて開催した。
    テーマ「新和様作品または漢字造型作品として楽しめるもの」。
    出品作品は221点、入場者数150名。
  3. 機関誌の発行
13.全国支局・支部長作品展の開催
  1. 日本書道教育学会創立60周年事業の一環として全国支局・支部長作品展を7月13日(火)〜7月19日(日)池袋東京芸術劇場五階ギャラリーにおいて開催した。
    出品者数 158名
    入場者数 1,031名
14.石橋犀水書簡展の開催
  1. 日本書道教育学会創立60周年事業の一環として石橋犀水書簡展を9月21日(火)〜9月26日(日)東京鳩居堂画廊において開催し、書簡75点を展示。戦後における書道教育の普及に尽力した創設者の足跡を辿った。
    入場者数 1,052名
15.公募展の開催
  1. 第60回書道学会展
    会場
    大阪市立美術館
    会期
    平成23年3月16日(水)~21日(月)
    授賞式
    平成23年3月16日(水) 於・スイスホテル南海大阪
    出品点数
    761点(公募579点+役員182点)
    展示点数
    448点(公募266点+役員182点)
    入場者数
    1,354人

    東京都美術館が全館改修工事で利用できなかったため、大阪市立美術館において3月に開催した。

    本学会展は書道専門誌『墨』2011年5・6月号において紹介された。

    役員出品点数 182点(本年度審査員 17点 審査員 47点 無鑑査 118点)
    公募出品数 383点
     第1部 226点
     第2部 229点
     第3部 84点
     第4部 28点
     第5部 11点
    展示点数 448点(公募266点 役員出品182点)
     第1部 100点
     第2部 102点
     第3部 39点
     第4部 15点
     第5部 10点
  2. 第30回全日本学生選抜書道展
    会場
    池袋東京芸術劇場
    会期
    平成23年1月18日(水)~23日(日)
    授賞式
    平成23年1月23日(日) 於・東京芸術劇場会議室
    出品点数
    3,110点(うち小学生:1,901点 中高生:1,209点)
    展示点数
    1,086点(うち小学生:670点 中高生:416点)
    入場者数
    1,203人

    学会展同様、例年開催の東京都美術館が全館改修工事のため利用できず、東京芸術劇場において開催となった。

  3. 第32回全国公募千字文大会(共催 日本書道芸術専門学校)
    会期
    平成22年9月18日(土)~20日(月)
    展示会場
    日本書道芸術専門学校・東洋文化不二研修所
    授賞式
    平成22年9月19日(日) 於・日本書道芸術専門学校
    総出品点数
    10,820点
    毛筆の部 8,074点
    特別賞
     41点
    特選
     1,241点
    優秀
     1,570点
    秀作
     2,818点
    佳作
     2,404点
    硬筆の部 2,705点
    特別賞
     26点
    特選
     371点
    優秀
     551点
    秀作
     946点
    佳作
     811点
    篆刻の部 41点
    特別賞
     0点
    特選
     6点
    優秀
     9点
    秀作
     14点
    佳作
     12点
16.書きぞめ誌上展の実施
審査会
平成23年1月16日(日)
会場
東京海洋大学
成績発表
『不二』3月号誌上
出品点数
7,785点

例年、書きぞめ誌上展の審査会は1月の月例審査会とは別に行っていたが、22年度は同日、同会場にて実施した。

17.文部科学省認定社会通信教育の実施
  1. 文部科学省認定講座・認定外講座の両方でパンフレットの改訂を行い、新規受講生の募集を強化し、多くの入会者を得た。
  2. 文部科学省認定講座
    「書道基礎科講座」「書道専攻科講座」「ペン習字基礎講座」「ペン習字教育講座」「篆刻入門講座」の5講座を継続開講した。
  3. 併設講座
    「書道史講座初級コース」「書体別書道史講座(中級コース)Ⅰ楷書編・Ⅱ行草かな編・Ⅲ篆隷編」「速習ペン字講座」「写経入門講座」の4講座を継続開講した。
  4. 受講修了者表彰
    講座受講修了者の中で、成績優秀者を対象に文部科学大臣賞、通信教育奨励賞の授与を行った。
18.伊豆川奈東洋文化不二研修所
  1. 広く全国の会員、書道研修者に宿泊の便を提供し、書道実技の錬成を行った。また、資料の展示・写経の実践により書道研修に寄与した。
19.日本書道教育研究所の活動
  1. 小学校、特に小学一年の書道入門指導について、『不二』誌をとおして推進した。
  2. 書道教育のあり方について、各支局、支部長等の体験を『不二』誌上に発表した。
  3. 常用漢字と許容の表現について『不二』誌を通じて紹介し、漢字の使用を推進した。
  4. 不二誌において書道教育特区に於ける小学校一、二年生の指導法を紹介した。
  5. 不二誌において往年の書き方手本や、その書道教育理念の実践について紹介した。
20.講習会・支部書道展の後援協力
  1. 各書学院において写経実践会・書塾指導者講習会など無料講座を開催した。
  2. 文部科学省生涯学習フェスティバル「まなびピア」高知大会において写経の講習会を行った。
  3. 支部主催の書道展・講習会に後援協力した。本年度後援件数18件
21.表彰の実施
  1. 平成23年4月3日(土)如水会館において開催する予定であった平成22年度優秀支局・支部長表彰式は、3月11日に発生した東日本大震災影響により中止とし、表彰対象者270名に表彰状を発送した。
22.「書道教育特区」の全国展開
  1. 「書道教育特区」は、その教育成果、実績が認められ、平成20年6月、全国展開となった。平成22年度においては小学校における「書道科」授業を静岡県伊東市および長泉町の全校、裾野市の向田小など静岡県下14校で実施し、各校へ講師を派遣した。また派遣講師に対し指導法の講習・実技指導を実施した。
23.子ども書道教室
  1. 文部科学省による「地域子ども教室推進事業」 に賛同して、平成17年度「子ども書道教室」を開講した。 平成19年度からはこの「地域子ども教室推進事業」と 厚生労働省助成の「放課後児童健全育成事業」とが 一体化して「放課後子どもプラン」が開始され、 引き続き「子ども書道教室」として実施する。 今年度も文部科学省・厚生省・伊東市の助成を受け、 隔週月曜日に「子ども書道教室」を実施した。日本書道藝術専門学校の石橋智子校長・研究科・師範科学生が指導にあたった。
24.伝統文化子ども教室
  1. 我が国の長い歴史と伝統の中から生まれ、守り伝えられてきた伝統文化を継承、発展させるとともに、子どもたちが歴史、伝統、文化に対する関心や理解を深め、尊重し、豊かな人間性を涵養することを目的とした文化庁の「伝統文化子ども教室」の趣旨に賛同した本会での実施は5年目となり、28団体が参加した。
    具体的には、全国各地の書道教室における通常の書道指導のほか、地域における碑文の探訪や資料館、展覧会の見学など、書道の観点から見た歴史や伝統を伝え、子どもたちが興味を持ちやすい授業を実施し、書道振興に寄与した。
25.日本書道藝術専門学校 東京校設置検討委員会の設置
  1. 平成19年度、第2回理事会および評議員会で可決された「学校法人扶桑学園の継続運営と現在の打開策として、創設者の意志を尊重しながら、本財団の助成により東京分校を設立する」ことについて本会役員会を検討委員会として設置し調査、検討を行った。
26.地域伝統文化総合活性化事業
平成22年度より文化庁助成の「地域伝統文化総合活性化事業」に参画し、以下の事業を行った。
  1. 伝統書道普及、指導者育成事業
    • 公開講座(全3回)
    • 夏季講座
    • 書道実習講座
  2. 日下部鳴鶴書碑調査・研究・保存事業
    • 豪德寺所在の書碑の拓本を採取し、その歴史的背景や書風を研究した。また、小笠原父島の「開拓小笠原之碑」の写真を撮影し、碑の状態を検証した。
27.東日本大震災復興活動
東日本大震災の被害からの一日も早い復興を祈願し、平成23年度より以下のような取り組みを行うことの調査、検討を行った。
  1. 東日本大震災復興祈願写経活動
    • 平成23年4月から9月までの半年間、納経料は通常の500円ではなく志納扱いとし、任意の金額で受け付け本会に納められた納経料すべてを義援金として被災地に寄付し、寄付金総額は、毎月集計後、不二誌上および本会ホームページに記載する。
  2. 東日本大震災チャリティー作品展
    • 第50回文鳳会展ならびに第一九回新和様・漢字造型書作家協会選抜展をチャリティー作品展として開催し、展示の際、入札形式で希望者に作品を販売。すべての作品代金を被災地に義援金として寄付し、復興事業の一環とする。
28.書道学会展・全日本学生選抜書道展会場検討委員会の設置
  1. 東京都美術館が平成22年4月より2年間の全面改修工事となり、毎年1月に開催されてきた書道学会展、全日本学生選抜書道展は平成22年10月25日に東京文化会館四階会議室で実施された選考の結果、第62回書道学会展第一会場及び第二会場、第32回全日本学生選抜書道展は従来通り東京都美術館1階と2階フロアーにて平成25年1月11日(金)から17日(木)同時開催する運びとなった。以降毎年1月の第2週に同展は継続実施することとなる。