優秀作品紹介
不二誌一般版 5月号
今月の最優秀作品
支部 | 作者名 | 選評 | |
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水茎 | 片川 美幸 | 篆勢を見事に表現して筆力紙背に通じ搖るぎない。骨法用筆共に見えて佳。 | |
書学 | 高橋 和子 | 書き出しは一寸締めすぎだが、行の流れもよく一字一字を書き進め、暢びやかな筆致が素晴らしく心温まる作品。 | |
西湘 | 瀬戸 裕江 | 落着いた詩情を込めて「入り」「かゝる」「日の」と書き進み、調子を整えて書き上げて見事。漢字の下部を小さく書いて余韻を残して品致に富む。片仮名もよかった。 | |
東林 | 藤巻 桂泉 | 行草体による十四字が大小長短の結体の変化を見せ乍ら、紙面によく収まり、余白を作りてよし。更に墨色の変化を心がけて氣韻生動の趣を出すとよい。 | |
小諸 | 鈴木 真理子 | 奇を衒わない静かな書きぶりで、小さめながら線の太細・墨の潤渇にも留意して、変化に富む。なお、横画・斜画の収筆の運びを掴みたい。沈着な線の味わい深さが際立つ。 | |
書学 | 松本 多鶴子 | 唯一、書出しが「獨り」となっていた優秀作品で、目についた。漢字、仮名、写経などの広汎な学書の体験が光る自信の作。制作態度を称えたい。 |