優秀作品紹介
不二誌一般版 4月号
漢字条幅
| 支部 | 作者名 | 支部 | 作者名 | 支部 | 作者名 | |||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 東雲 | 三浦 幸子 | 書学 | 藤森 泰明 | 和 | 髙橋 和泉 | |||
| 九書 | 石橋 栄子 | 書学 | 豊福 絵里子 | 大森 | 谷 拓弥 | |||
| 書学 | 久保 真紀子 | 柏葉 | 工藤 香琴 | 水茎 | 早坂 恵子 | |||
| 西湘 | 瀬戸 裕江 | 書学 | 和久津 久美 | 洗心 | 村松 永好 | |||
| 香桜 | 澤水 清香 | 書学 | 細川 美帆 | 梧星 | 神田 富繪 | |||
| 書学 | 石河 祐子 | 百花 | 橋本 真子 | 書学 | 相上 悦穂 | |||
| 書学 | 山口 礼華 | 梧星 | 柿本 久琴 | 梧星 | 吉田 扇春 |
かな条幅
| 支部 | 作者名 | 支部 | 作者名 | 支部 | 作者名 | |||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 白山 | 松岡 清翠 | 東京 | 中村 法子 | 本渡 | 江頭 靖子 | |||
| ショ | 俵木 郁子 | 水藍 | 花房 貞香 | 横浜 | 河野 晶子 | |||
| 水茎 | 川上 直子 | 八戸 | 杤内 香周 | ショ | 岩島 美知子 | |||
| 水茎 | 蔀 久美 | 書学 | 長野 知子 | 筑波 | 澤田 真也 | |||
| 書学 | 横田 スミエ | 紅葉 | 竹入 絹代 | 大楠 | 岡田 規與 | |||
| 星霜 | 岸本 苳咲 | 月倫 | 並木 さおり | 文南 | 欅田 湖舟 | |||
| 彩 | 瀬戸 紀永 | 永岳 | 二木 操 | 追浜 | 平田 智世 |
新和様条幅
| 支部 | 作者名 | 支部 | 作者名 | 支部 | 作者名 | |||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 宮城 | 阿部 絹子 | 書学 | 井上 昌子 | 白土 | 中村 房子 | |||
| 書学 | 川瀬 英之 | ちば | 長瀬 好恵 | 水茎 | 山下 啓子 | |||
| 大森 | 谷 拓弥 | 水茎 | 神﨑 利佳 | 茎崎 | 中村 みどり | |||
| 書学 | 田中 恵美 | 伊賀 | 岡田 宏美 | コ文 | 矢川 浩子 | |||
| 永岳 | 岡部 瑛心 | 里山 | 小宮山 魚真 | 書学 | 田原 愛 | |||
| 書学 | 大野 真理子 | 二戸 | 戸田 克子 | 紅彣 | 髙 ななみ | |||
| 書学 | 佐野 和代 | 洗心 | 村松 永好 | 白雪 | 丸山 大知 |
実用書
| 支部 | 作者名 | 支部 | 作者名 | 支部 | 作者名 | |||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 平泉 | 千葉 高代 | 書学 | 及川 理佐 | 大楠 | 志賀 美穂 | |||
| 水茎 | 日和 真奈美 | 茂原 | 嶋崎 蒼香 | CY | 岡田 圭峯 | |||
| 仙鶴 | 津留 美耶 | 梧星 | 髙橋 圭子 | 近衛 | 山﨑 美佐代 | |||
| 金町 | 薄田 久美子 | 若葉 | 北畠 楓 | 載月 | 平松 藍月 |
細字
| 支部 | 作者名 | 支部 | 作者名 | 支部 | 作者名 | |||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 佐野 | 千葉 悦子 | 九書 | 山崎 美須子 | 玉川 | 山田 恒子 | |||
| 中台 | 戸田 優子 | 書学 | 小島 黄雪 | 書学 | 尾﨑 美和子 | |||
| 書学 | 國吉 利典 | 淀水 | 井上 理央 | 書学 | 坪田 修水 |
篆刻
| 支部 | 作者名 | 選評 | |
|---|---|---|---|
| 三条 | 福王 鶏石 | 縁の白と朱、文字の白と朱の調和が見事な雅趣溢れる秀作。 | |
| 書学 | 藤野 仁三 | 一見、単順そうであるが、切れ味の良さが作品に明るさをもたらした。 | |
| 書学 | 山本 兎輪 | 線の太細と大胆な欠画。即全体に勢いを感じさせる作。 | |
| 島田 | 田村 潔 | 安定感のある四文字を、過不足のない白・朱の刻り込みで揺るぎない品致の秀作。 |
一字書
| 支部 | 作者名 | 選評 | |
|---|---|---|---|
| 石橋鯉城先生からの講評 | <勵>今月の漢字の課題は「勵」でした。偏は繁画の「厲」で旁は画数が疎で「力」でした。偏は更に麻垂の「厂」と「萬」に分つこ とができます。要するにこの3つの要素を料理すればよいのです。しかし今月の出品作は「勵」の字をまるごと、偏旁に分けず に理解して書いて表現に苦しんだ作が多かったように見受けました。また、常用漢字の「励」で書かれていたものが一点もなかっ たので、本字の繁体字の方が楷行草の書き方の変化もあって取り組み易かったように思います。 | ||
| 広島 | 好田 萩水 | このまゝ額装してみたい作品だ。墨色も布置もよく、余白の美しさもあって詩情も豊か。達腕の作。深みもある。 | |
| 百合 | 外山 香風 | 行書で紙面一杯に書いている。字造りで大切な偏旁の対比を見事に表現し、力感溢れる運筆は確かな日頃の修錬の賜だ。分間の白の美しさも備えている。 | |
| 津渡 | 大邊 松風 | いつも乍ら濃墨での金文作品。紙面を圧する堂々たる作品だが、偏旁の構成で「力」と偏との接着で引力が失われた。これから線にも骨力を表現したい。 | |
| きし | 根来 佐枝子 | 何気なくサラリと金文で「勵」を書き上げる。墨は濃くなく適当に紙面に滲みを生じて滋味を醸し出す。余白は文字を穏やかに包んで、静か。 | |
| 石橋鯉城先生からの講評 | <う>今月の平がなの課題は「う」でしたが、よい作品が少なく、写真版以外は一字書としてはもう一つ魅力に欠けていました。 〇 平がなの姿も〝千変万化〟ですが、活字はそれを一つにマトメたもので、手本となるような筆遣いも見えず、生きていない字 なのです。 〇 平がなの原字にさかのぼって、更に変体がなのいろいろな姿を参考に考察を深くして書いてみたいものです。 〇戦後の学校教育では「かな」は教えていないのが実情です。 〇 戦前の國民學校では習字科で楷書、行書、草書、かなを習うと指導要領に示してありました。今とは、質も量も違っています。 〇 戦後一〇〇年までには、当用漢字、常用漢字の時代を終りにしなければなりません。 | ||
| 神子 | 吉田 紅夢 | 場中第一の作。空間を切って暢びやかで、仮名の書線で書き上げている。いつも乍らの布置と章法の妙を見せている。墨色もまた美しい。 | |
| 書学 | 木村 香織 | 堂々たる「う」だ。線が浮くことなく紙面を抑えて動勢を保ち歌い乍ら書き進んでいる。また押印は丁寧で、字を支えて余白も支配。見事。長鋒羊毫筆の味。 | |
| 清苑 | 亀川 清苑 | 平がなの原字「宇」を草書でバランスよく書きつゝ、「う」の面影を忍ばせて妙。確かな筆致で書き上げている。品致も高い。 |
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| 水茎 | 山下 啓子 | 墨色といゝ、筆遣いといゝ、なか〳〵見事。筆の鋒先が活躍しているにも拘らず表現停止の利いた含蓄に富む。深さがあって面白い。 |
